星環827年接続会議:夜行列車図書館臨時便
星環827年7月2日深夜、夜行列車図書館は通常の終電後に、行先表示のない臨時便を運行した。乗客は各世界から証拠を運ぶ七組だけだった。
編成
| 車両 | 乗客・貨物 | 出発地 |
|---|---|---|
| 1号車 | 白い葉 | 0時の温室 |
| 2号車 | 空席標本の水 | 月光水族館 |
| 3号車 | 七秒間の録音 | 尾崎継承機関アーカイブ |
| 4号車 | 1,747通の証言 | 粗品世界線 |
| 5号車 | 欠番の年表 | マリオカノン |
| 6号車 | 無署名の楽譜 | 風のピアノ室 |
| 7号車 | 地図にない名簿 | アカサティア・シティ |
車内で起きたこと
列車が世界境界を越えるたび、本棚の本から一行ずつ文章が抜け落ちた。車掌は抜けた行を回収せず、乗客に「自分の言葉で続きを書いてください」と鉛筆を配った。
異なる世界の証人は、互いの資料へ注釈を書き込んだ。粗品世界線の番号は楽譜の拍子になり、温室の葉脈はアカサティアの新しい路線図になった。証拠は混ざったが、出典は消えなかった。
到着
臨時便は線路のない統一首都ルメナシア中央駅へ午前4時に到着した。政府は無許可越境として差し止めようとしたが、乗客全員が図書館の貸出カードを示したため、文化交流便として入構を認めざるを得なかった。
この判断が、事件を安全保障案件だけでなく文化主権の問題として審議する契機になった。
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