雲間写真館
坂道の途中にある写真館では、 「まだ起きていない出来事」の記念写真を撮ってくれる。
背景紙は空模様から選ぶ。 晴れ、曇り、夕焼け、そして「雨上がりの途中」。
カメラマンはシャッターを切る前に、 被写体へひとつだけ質問する。
その日、あなたはどんな顔で笑っていますか?
ぼくは答えに詰まった。 未来の笑い方なんて、習ったことがない。
それでも撮影は進み、 現像された写真には、少しだけ背筋を伸ばしたぼくが写っていた。 隣には、まだ知らない誰かの影。
受け取り袋には注意書き。
「この写真は、くじけた日のポケットに入れてください」
雨雲の下でも、雲間はどこかにあると信じられるから。
写真館の営業スタイル
雲の切れ間から差し込む一瞬のスポットライト(エンジェルダーツ)だけを利用して撮影を行う写真館。
- 撮影の難しさ: 天候次第では数日間光を待つこともあり、被写体と写真家は静かに会話をしながらその瞬間を待つ。
- 仕上がり: 人工照明では再現できない、柔らかく神秘的な光に包まれた肖像写真が完成する。
関連項目
RELATED ARTICLES
関連する記録
月光水族館月に一度、満月の夜だけ開館する水族館がある。夜行列車図書館終電の後、だれもいないはずのホームに一本だけ、行き先表示のない列車が滑り込んでくる。0時の温室植物園の裏手にあるガラス温室は、日付が変わる瞬間だけ鍵が開く。BOOK OF OZAKIこれは、尾崎豊の後継者をまとめたレポートである。「尾崎豊四天王」を主に解説する。尾崎豊四天王とは以下の4つのアーティストである。BOOK OF OZAKI 第二章これはBOOK OF OZAKIの続編であり、四天王以後の継承者たちを整理する記録である。BOOK OF OZAKI 地下録音編BOOK OF OZAKIで名前が出なかった、地下録音文化の証言を記す。
この記事のメモ
読書メモを記事ごとに、このブラウザだけへ保存できます。
メモはまだありません。
メモはサーバーへ送信されず、別の端末やブラウザとは同期されません。
カテゴリ: