おおいがキレる
おおいがキレる
概要
おおいがキレるは、星環818年のOMEGA大会当日に、おおいが一日のうちに積み重なった「僅差」の数々に静かにキレた様子を描く創作エピソードである。
おおいは「正確さ」を最も重視する人物として知られる。しかし本編の「キレる」は大声や感情的な暴発ではなく、いつも以上に正確に、淡々と、言語的に怒るという、おおい特有の怒り方として記録される。物語は朝のソースカツ丼から始まり、誤植、誤答を経て、最後にあわらの一言で完結する。
あらすじ
第1幕 朝 - 片面のソースカツ丼
星環818年、OMEGA大会当日の朝。おおいはいつもの定食屋「若狭屋」に出前を注文していた。福井県大飯郡おおい町の出身であるおおいにとって、ソースカツ丼は身近な味である。
届いたカツ丼を見て、おおいはまず箸を置き、それから電話を取った。
おおい: 「ソースカツ丼を注文しました。しかしカツの裏面にソースがかかっていません。裏面は素揚げのままです。注文票には『ソースカツ丼』と書かれており、ソースカツ丼とはカツの両面にソースがかかったものを指すというのが、私の理解です。確認をお願いします。」
電話口の店員は笑って言った。
店員: 「どっちでも同じですよ。ソースはかかってますから」
この瞬間、おおいの中で最初の「僅差」が記録された。おおいは怒鳴らなかった。代わりに、最も正確な言葉で返した。
おおい: 「ソースが片側にしかかかっていないものを『ソースカツ丼』と呼ぶのは、誤答です。私の大会では、誤答は2回で失格になります。失格になる前に、再配達をお願いします。」
結局、若狭屋は無言で両面ソースのカツ丼を再配達した。おおいはそれを黙って食べ、会場へ向かった。まだ、キレてはいなかった。
第2幕 昼 - 1文字の誤植
大会前日、おおいは問題用紙の校正稿を印刷所に渡していた。当日の昼、届いた納品を確認したおおいは、1文字の誤植を見つけた。「星環817年」と書かれるべき箇所が、「星環718年」になっていた。
印刷所の担当者は電話でこう言った。
担当者: 「見づらくてすみません。直しておきます」
おおいはこの時、珍しく声を強めた。
おおい: 「直すのではなく、刷り直してください。誤植は1文字で誤答になります。誤答は失格に直結します。運営側のミスで参加者を失格にするわけにはいきません。ここは『正確さの大会』です。印刷所には、正確さで参加してほしい」
全量の刷り直しは開会に間に合った。おおいは自分の席に戻り、問題用紙を再確認した。まだ、キレてはいなかった。
第3幕 夕 - 「1日の誤差」
本戦は予定通り進行した。決勝は7o2x、7正解で勝利、2誤答で失格のサドンデス形式である。おおいが最も「誤答に厳しい」場面が、ここにあった。
決勝に進んだ参加者の一人が、おおいの目に留まった。その参加者はポケットに手を入れ、何度もスマートフォンの画面を覗いているようだった。おおいは一度、注意をした。参加者は「スマホは時計です」と答えた。おおいはそれ以上追及せず、「それを1回目の誤答として記録しておきます」とだけ言った。
そして、その参加者にこういう問題が出た。
問題: 「『スーパーマリオブラザーズ』の発売日は?」
参加者: 「1985年9月……14日です」
おおいは一拍置いた。会場の空気が凍ったのは、おおいの声が小さくなったからだった。
おおい: 「9月13日です。あなたは9月13日を、14日と答えました。この1日は、あなたが正確さを軽んじた代償です」
参加者は笑った。
参加者: 「1日の誤差、大した問題じゃないでしょう?」
この一言が、おおいをキレさせた。おおいは立ち上がった。怒鳴りもしなければ、机を叩きもしなかった。ただ、静かに、いつも以上に正確に言った。
おおい: 「正解と誤答の間に、『大した問題じゃない誤答』は存在しません。誤答は誤答です。あなたは今日、2回誤答をしました。1回目は、ポケットのスマートフォンを『時計』と申告したこと。2回目は、今の『14日』です。7o2xのルールにより、あなたは失格です」
参加者は反論しようとして、できなかった。おおいの怒りが、正確すぎて、隙がなかったからである。失格者は静かに退場し、大会は最後まで進行した。この日の優勝者は、記録には残っていないが、おおいの「キレ」を目の当たりにした参加者たちは、以降の大会でスマートフォンを机の上に置くようになったという。
第4幕 夜 - 片面の差し入れ
大会終了後、あわらが会場裏におおいを訪ねてきた。手にはソースカツ丼の入った箱があった。
あわら: 「差し入れ。若狭屋で買ってきた。…って、あれ? これ、ソース片側しかかかってない」
おおい: 「…………」
あわら: 「あはは、今日一日で2回目でしょ、それ。朝も同じことで電話してたでしょ。おおい、今日キレたでしょ。顔見なくてもわかったよ」
おおい: 「私は怒っていない。事実を述べただけだ」
あわら: 「『怒っていない』って言う時が、一番怒ってる時。あんたのことはブルータイガーで知ってるからね。あの時は『24:24』もコインの換算も、全部冷静に処理したでしょ。あんたがキレる時って、いつも一番正確に怒るんだよね。怖いよ、ほんと」
おおいはしばらく黙っていた。そして、あわらの言葉にだけは、正確に答えた。
おおい: 「今日の誤答は1日。誤植は1文字。ソースは片面。すべて『僅差』だ。私は僅差が一番嫌いだ。僅差は、正確さへの冒涜だからな」
あわら: 「じゃあ、これも見てあげる。……だめだこれ、片面。あんたの今日は、ソースカツ丼で始まってソースカツ丼で終わる運命だったんだね」
おおいは初めて、その日一日のうちに表情を緩めた。
おおい: 「……お前のその不正確さが、私を一番怒らせる」
あわら: 「怒らせてるんじゃないよ、笑わせてるんだよ。それでいいじゃないか。正確さだけが正解じゃないんだよ、おおい」
おおい: 「…………正解だ」
二人は、片面ソースのカツ丼を分け合って食べた。おおいが翌日、若狭屋に「両面ソースの定義」の再教育に出向いたという記録は、残っていない。
記録方針
- 本記事は創作エピソードである。星環818年のOMEGA大会の詳細(優勝者など)は正典に記録がなく、本編は既存設定に接続する創作として記録する。
- OMEGAの形式(7o2x、誤答2回で失格)・知能王との共催開始(星環817年)・ブルータイガー事件(星環820年頃)など、既存記事と矛盾しない範囲で整合させている。
- 「おおいのキレ方が正確で言語的である」という本編の描き方は、おおいとOMEGAの三大原則(正確さの重視)およびおおい名言集の「実務的優しさ」像と整合する解釈である。
おおいの怒りの型
本編から読み取れるおおいの怒り方の特徴は、以下のように整理できる。
- 発動条件: 「僅差」= 正確さへの冒涜。1日の誤差、1文字の誤植、片面のソース。大きい間違いより、小さくても許されない間違いに反応する
- 怒りの表現: 感情的な暴発ではなく、いつも以上に正確で隙のない言語化。相手を「誤答」という大会用語で評定する
- 唯一の対抗者: あわらだけはおおいの怒りを笑いに変換できる。正確さを「正解ではないもの」として提示できるのは、ブルータイガーでの共闘経験を持つあわらだけである
関連ページ
- おおい - 基本プロフィール
- OMEGA - 舞台となった大会
- おおいとOMEGA - 正確さを重視する三大原則
- おおい名言集 - 本編の発言と整合する名言
- あわら - 最後の幕で登場する共闘相手
- あわらとマリオクイズ - おおいとのライバル関係
- 常に食べ物が出てくる無限の廃墟 - あわらが引き合いに出した共闘の舞台
- OpenMarioWikiの食文化史 - 「共食の絆」の位置づけ
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