薄明圏アーカイブ:ネオンプリマ市電
ネオンプリマ市電は、港湾都市ネオンプリマの外周と薄明圏アーカイブ_灰青運河沿いを結ぶ環状路線である。全十八停留所を一周するが、乗車時の時間位相によって停車順が変わるため、路線図は円形ではなく二重の波形で描かれる。
系統
- 灯台回り:中央駅から北岸、旧税関、外港を経由する。
- 運河回り:浮標市場、書記組合、潮待ち宿を結ぶ。
- 零時便:可変埠頭N-13が開く八分間だけ運行する臨時便。
通常の乗客は灯台回りと運河回りを利用する。零時便は薄明圏アーカイブ_逆光検疫局の入域許可を受けた到着客専用で、車内で最初の市内案内が行われる。
車両
車両は一両編成で、前後の区別がない。進行方向が変わると座席の背もたれがゆっくり反転する。窓には現在の街並みではなく、約三分前に同じ場所を通った車両から見えた景色が映る。この遅延映像により、前方の位相障害を早期発見できる。
運賃
一回12ルクス、一日券30ルクス。薄明圏アーカイブ_港湾通貨ルクスを車内の受光器へかざすと、乗車分だけ保持時間が短くなる。残高は明るさで確認できる。
無音週間の運行
薄明圏アーカイブ_無音週間中は案内放送と発車ベルが止まり、停留所ごとの色で案内する。青は運河、橙は市場、紫は検疫局、白は中央駅を示す。色を見分けにくい乗客には、床の振動回数で同じ情報を伝える。
幻の十九番停留所
夜霧警報が一鐘のとき、車内表示に「運河はまだ晴れている」という停留所名が現れることがある。降車したという確実な記録はなく、市電局は表示装置が薄明圏アーカイブ_逆光書簡集の一節を誤読したものと説明している。
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