星環796年_消息不明保留の手続
星環796年_消息不明保留の手続
星環796年_消息不明保留の手続は、星環796年に境界航路の試験便の運用規則が見直された際、消息を追える記録の単位が整えられた出来事である。航路票が出航・寄港・帰港を別欄で記す形式になったことに伴い、どれかの欄が埋まらない場合、それを欠陥とせず「不明」として残す運用が加えられた。星環799年のオルフェ号消失を記録する形式的前提を作った手続きとして評価される。
変更点
| 項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 記録の単位 | 航海(一区切り) | 連絡点(区間) |
| 欠測の扱い | 推定值を補う | 「不明」と記し、空欄を保持する |
| 帰港しない便 | 未帰港として一本で処理 | 最後の連絡点までを記録し、以後を保留 |
| 待機時間 | 記さない | 待機した時間を別欄に残す |
この変更により、運航記録は「出発した/戻った」の二値ではなく、途中で待機した時間や連絡できなかった時間を含むものになった。
手続の要点
- 便は出航時に第一連絡点を記す。以後、到達のたびに用紙を継ぎ足す。
- 継ぎ足されていないことをもって、その区間が存在しなかったとは記さない。
- 捜索は別立ての記録とし、航路票へ結果を書き込まない。
- 保留の解除は、原本または実物の発見を条件とする。推測による解除は行わない。
三番目と四番目の項目は、のちの星環845年_消失資料返還条約および星環893年_長期保留棚の運用と書式を同じくする。
星環799年以降
この手続が適用された最も有名な事例はオルフェ号である。航路票は第五連絡点まで到達しており、以降の欄は空欄のまま保存された。船体の不在と手紙の漂着は、この空欄の存在によってのみ「消失」として記述できる。仮に従来の運用が続いていた場合、未帰港の一語で処理され、事件は記録上存在しなかった可能性が高い。
星環800年に消失が継続案件として登録された判断は、この手続が「保留」を記録の一種として扱っていたことに支えられている。薄明後期の未確認を保留する編集方針は、前史では航海の運用規則として存在した(薄明前期と薄明後期の接続)。
史料と論点
航路票の現存分には欠番があり、試験便の総数は確定していない。欠番を消して連続した航海日誌に見せる編集は採られていない。手続の制定主体も不詳で、書記組合によるもの、税関によるもの、両者の協議によるものという三説が並ぶ(説)。
なお星環796年の冬に、見通し不良時の待機手順が改定されている。この改定を本手続の一部と見るか、別の運用改善と見るかで、手続の適用範囲の評価が異なる。
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