星環867年_帰還後の作文
星環867年_帰還後の作文
星環867年_帰還後の作文は、統一世界政府_世界間教育交換局が「帰還後の作文」を共通教材に採用した出来事である。星環867年の新学期に教材化が決まり、冬には提出しない作文を保管する選択肢が追加された。移動の後に必ず語らなければならないという前提が、この改訂で初めて外された。
「帰還後の作文」とは
境界を越えて移動した子どもが、越える前と後の違いについて書く課題である。星環838年_世界間教育報告書の作成で報告書がまとめられ、星環833年七灯教育改革以降の教育の枠組みの中で運用されてきた課題が、星環867年に共通教材として確定した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 題 | 固定しない。「書かない」という答えも含む |
| 量 | 制限なし。一行も許容する |
| 評価 | 真実性で評価しない。記述の所在で見る |
| 保管 | 提出しない作文も、希望すれば保管できる |
| 公開 | 本人の同意がない限り行わない |
提出しない作文
冬に追加された選択肢は、教育の記録と記録機関の保管とを分離する措置である。書かれたが提出されない文は、共同記録館の別架へ移され、成績の記録には載らない。この分離により、書かなかったことは記録上、存在しなかったことにならない。
この運用は星環840年_余白保全宣言の教育版と評される。宣言が記録の余白を保全対象に指定したのに対し、本改訂は個人の語りの余白を対象にした。
前後の記録
- 星環866年_夢の翻訳記録の公開原則 — 個人の経験の記録を公開する条件を定めた。
- 星環862年_観測者会議 — 記録の整合性を各世界の観測者が議論した。
- 星環868年_第二回公開監査 — 翌年の監査で、保管架の運用が実地確認されている。
- 星環877年_記憶返還審査会の拡充 — 同意に基づく返還の審査がこの後の年へ続く。
星環892年_薄明圏総括会議では、帰還後の作文が薄明圏の学校で採用されたか否かが議題の一つに挙げられたが、結論は記されていない。
影響
作文を評価しないという原則は、後年の統一世界政府_文化主権院の白書でも「記録の自発性を保つための最初の教育上の装置」と評された。また「語らない権利」の扱いは、制度アーカイブ_余白の保管規則および返却後の日常の生活記録に連なる。
史料と論点
採用は新学期と記されるが、学期の始まりは世界ごとに異なるため、実施日は揃っていない。教材の原本とされる版も複数存在し、どの版を第一次採用とするかで論点が変わる。保管を希望した者本人が記入する用紙は、現存分が少なく、実際の利用件数は確定できない。
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